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「東福寺本坊庭園」
2020年5月24日
目に鮮やかな新緑の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。コロナウイルスの影響で、なかなか外出が出来ない日々。休校や在宅勤務の方も多くおられると思います。
弊社では、幸い3蜜を避けられる環境の為、通常通り営業しております。もちろんマスクや消毒、換気など出来る対策をしながら仕事に取り組んでいます。
各現場の方も順調に動いております!(^0^)
さて、今回のブログは、コロナの影響が拡大するより以前に訪れた、京都の東福寺を紹介します。お庭が凄く綺麗でしたので、少しの癒しになればと思います。
日本最古にして最大級の伽藍の東福寺。1236年から1255年まで19年をかけて建てられましたが、1336年は相次ぐ火災のため大部分を焼失。その後20年余りをかけて再建された禅宗寺院。明治頃に一部火災で焼失した所もありますが、再び再建されて現在のかたちになっているようです。
最初の頃の建物は、実に800年も前の建物という事になります。写真の三門だけでも圧倒的なの迫力と造形の美しさ、そして細かい技術の数々が見受けられます。昔の人ってホントにすごい!重機もない時代に一体どうやって建てたのでしょう…。
東福寺本坊庭園の方へ。この庭園は近代の造園家、重森三玲によって1938年(昭和13年)に作庭され「八相の庭」という名称でしたが、2014年「国指定名勝 東福寺本坊庭園」となりました。ここは僧侶さんの住居であり、後には応接の間として使われていたようです。今も昔も訪れた人はこの庭の美しさに心魅かれたでしょうね。広縁に座ってお庭を眺めながら、心穏やかな時間が流れていました。
方丈を中心とし、東西南北の四方にそれぞれ違った庭園が設計されています。日本の伝統的な様式「枯山水」に京都の五山を表現した山や、北斗七星を表現している石、また苔が綺麗な市松模様の庭園。何か抹茶のお菓子のような、何とも言えない可愛さもあり、それぞれに目を楽しませてくれるお庭でした。
この庭園の作庭にあたり出された唯一の条件は、本坊内にあった材料は全て廃棄することなくもう一度再利用すること。これは禅の教えで「一切の無駄をしてはならない」という事からの条件でしたが、この厳しい制約の中でも逆転発想により、従来の日本庭園には考えられない斬新な庭園が生まれたとの事です。
禅の教えと日本庭園の素晴らしさに改めて感動しました。
企画設計室